京都市南区の寺院墓地にて、周りと調和した愛媛県産大島石のお墓を建立

こんにちは。京都市、亀岡市、宇治市、向日市、長岡京市、八幡市をはじめとした、京都南部にてご対応させていただいております、石材店かわむらの川村です。京都市南区のお寺様墓地にて、京都型、愛媛県産大島石のお墓を建立させていただきました。

 

京都市南区 寺院墓地 新規建立 愛媛県産大島石

 

ホームページをご覧になったお客様から、新規のお墓建立をご相談いただきました。当店から車で5分ほどのご近所にあるお寺様に墓地をお持ちで、お電話でのお問い合わせの後、完成までに何度かお店にもお越しくださいました。亡くなられたお父様のためのお墓ということでした。

お客様は、「周りに建っているお墓のような雰囲気で」と墓地内での調和を優先に考えておられました。使用する石の種類については、まずは色合いの違いや性質、費用面等についてご説明をすると、青・黒・白などの色合いの中から、お客様は青系の石を気に入られていましたので、愛媛県産の大島石をご案内しました。大島石は、質の良いお墓を建てるためには青系の御影石の中でも特に自信を持っておすすめできる銘石で、お客様にも気に入っていただけました。中でもランクがあるのでそうしたご説明も差し上げて、本体以外の巻き石部分は比較的お求めやすい中国産の石として費用面でもバランスをとってお見積りを差し上げ、工事をお任せいただけることになりました。

 

まずは基礎工事です。土を掘り下げて、地盤を固めています。使っているのは、土を叩いて締め固める「タコ」と呼ばれる道具です。

 

しっかり地盤を固めたら、鉄筋を組んでコンクリートを打つ準備をします。

 

一枚基礎をきれいにうち、しっかり固まるまで十分な養生期間を置きます。

 

基礎が完成しました。真ん中の穴は、コンクリートを打たずに土のままにしています。納骨室の真下にあたる場所で、万一水が入ってもここから地中に排水することができるようにしています。

 

巻き石を設置しています。石と石の継ぎ目の角部分は、墓石専用の耐震ボンドと併用して、L字のステンレス金具でしっかりと固定します。数年前から一般的になってきた「モノコック」タイプの強度の高いものです。石と石が開いたりすることを防ぎ、4本の石をしっかり固定しているので、1本だけが下がってしまってゆがんでしまったりすることを防ぎます。

 

巻き石を据えて、中に御影石製の納骨室を設置しました。印の穴は、大塔婆立てを設置するためのものです。通常であれば巻き石の外側に設置することが多いのですが、今回は墓地がコンパクトなので、巻き石を加工してここに設置できるように工夫しました。

 

下台の上に上台を設置しています。黒いものは耐震パッドで、ここにも耐震ボンドを使用して設置していきます。

 

棹石の設置まで進みました。納骨の際は、下台手前の開口部から納骨します。棹石の右側面は建立年月と建立者の方のお名前が入っています。

 

石と石の継ぎ目は墓石用の目地コーキングで仕上げていきます。上台の手前にあるくぼみは水溜めです。京都型ではここに水溜めがあるのが一般的ですが、水が溜まって汚れが付くのを避けたいという場合は、なしにすることも可能です。ご希望に応じて設計しています。

 

お花立を設置する場所です。当社では、お花立はここに接着しています。お花立は高さもあるので、お花を取り換える際に倒れたりしやすいところです。接着しておくことで倒れて石が欠けたりすることを防ぎ、できるだけ長持ちするようにしています。

 

後方に大塔婆立て、棹石手前に水塔婆立て、線香蝋燭立てを設置して完成です。

 

愛媛県産大島石のお墓です。大島石は、「石の貴婦人」とも呼ばれる、とてもきれいな青御影石です。当社は、国内で採られ、国内加工の大島石を使用していますので、品質も最上級です。昔からお墓だけでなく様々な場所で使われていて日本の風土にも合い、見た目にも品があるだけでなく、安心してお引き渡しできる品質のよい石です。当社では、お客様にもなるべく分かりやすいよう、色合いや価格、粒の細かさなどで大きく3段階に分けてご案内しています。今回も、実際の石見本などを参考にお選びいただきました。

 

通常の彫刻内容は、正面のご家名、建立年月等、家紋となりますが、今回は特にご希望いただいて右側面にこの彫刻を入れました。石は自然のものですので、採れるタイミングなどによって毎回少し表情が違っています。今回の大島石は、できるだけ良いものを仕入れられるよう手を尽くした甲斐あって、青味が強くとてもきれいな石でした^^

 

後方です。ステンレス製の塔婆立てで、一つの場所に3枚くらいまでは立てることができます。ポールの根元の部分は穴をきれいに隠すような造りになっています。

 

線香蝋燭立の前面には家紋を彫刻しています。左が線香立、右が風防付きの蝋燭立です。巻き石の高さはお隣のお墓と合わせて、お客様のご希望通り調和のとれたお墓に仕上げました。

 

お客様にはとてもご満足いただけました。「いい人に出会えました!」とこれ以上ないとても嬉しいお言葉もいただくことができ、本当にうれしかったです。今回は、お寺から近いところがいいと思って探しておられた中で、たまたま当社のホームページを見つけてご連絡いただくことができました。様々な石材店がある中で、今回ご縁をいただけましたこと、ありがたく思っております。何かお困りの際は、どうぞまたいつでもご連絡くださいませ。

お墓作りはほとんどの方が初めてのことだと思いますので、たくさんのご不安があると思いますが、初めからそれを言葉にして伝えるのはなかなか難しいかもしれません。ですが、初めは探り探りだったお客様も、何回かお話をしているうちに色々なご不安やご希望を率直におっしゃってくださいます。じっくりお話を伺って、できる限りご希望に寄り添い、少しでも喜んでいただければ幸いです。